アクト・グローバリー

Vfsh0317 ここのところ、秋雨前線の影響で、我が家の周りでは急に気温が下がった。それも最高気温でも25度というから、最高気温で40度越えをした日から計算するといっきに15度近く気温が下がったことになる。

こうなるともう、出かけるとなると短パンは場違いで、Tシャツも長袖でだいじょうぶという状態である。二週間後に出かけるNYでも最高気温がこのくらいというから、そういう意味では持っていく衣類のシミュレーションになっていいのだけれど、それにしても極端じゃないだろうか。例えば冬場にいっきに15度気温が下がったりしたら天変地異ではないか。

それはともかく、涼しくなると温かいコーヒーが飲みたくなる、というもので、奥さんと連れ立って群馬県の内奥へと(群馬県自体が内奥だけど)ドライブがてら「古民家カフェ」を詣でに行ってきた。どうでもいい話だけど、移動中のBGMはひたすらローリング・ストーンズを聴いていった(ベスト盤と最近のアルバム3枚)。

京都に住んでいた時分には「古民家カフェ」なんてのは珍しくもなんともなかったけれど(いや、それどころかメインストリームのひとつであった)、北関東となると話は別である。そもそも「カフェ」自体見つけることがすごく難しい。これは、夫婦揃ってカフェ・マニアの都並夫妻には厳しい状況、と言えなくもない。

そんな中で、インターネットでよさげな感じのお店を見つけたので、片道結局1時間半かかったのだけど、がんばって行ってきた。

ちなみに都並のブログを読んで下さっているある方は、奄美大島でいい感じのカフェに出かけるのに片道2時間かけて行く、とおっしゃっていたことがあるが、いわばそれと同じ行動パターンである。いや、いいものやいい時間に出会うためには、対価となる時間を差し出すことをためらっていてはいけないのだ。

などと能書きはおいておいて、このカフェ、いや珈琲専門店、結論から言うと「感服」するくらいのすごい店だった。正直まいりました。関西のみならず関東、札幌、名古屋、広島、はては愛媛までいろいろなところでカフェに行ったけど、軽く全国区レヴェルに達しているお店でした。のでここに記しておきます。

Vfsh0318 お店の名前は「伊東屋珈琲」さん。サイトによれば、もともとオーナー御夫婦が千葉県流山市でお店をやってらっしゃったのを、奥様の方のご実家がある群馬県桐生市に戻ってきて、店舗兼住居として始められたという。

その際、既存の店舗や家屋を探すのではなく、感じのいい古民家をよそで見つけて、それを移築してきてから始められたというから、その初動のエネルギー値に頭が下がる。

画像は店内の写真だけれど、その古民家の空間にフランスなどのアンティークの家具がマッチして、本当に居心地のいい空間を作っているのがわかると思う(画面中央奥に鎮座ましましているのは、豆を炒る機械のよう)。

僕らはこの、なつかしい居心地のよさ(関西に住んでいた時にはほんとうにいい感じのお店がいっぱいあったのだけれど、思えば恵まれていたのだなあ)にほだされて、ついつい一時間以上も長居してしまった。秋雨のちらつく昼下がり、店内には時々涼しい風が流れ込んできて、しんと静まり返った時間を作り出している。

オーナー夫妻のエネルギーはもちろん、コーヒー豆へのこだわりにも反映されている。店内の掲示によれば、東京で開かれるメッセや見本市に出店するだけにとどまらず、パナマなどのコーヒー農園へ現地視察にも出かけているというからもう、ふつうのカフェとはぜんぜん格が違うのだ。

そのこだわりを反映しているであろうメニューの中から、僕が選んだのはいわゆる「本日のコーヒー」(正式なメニュー名は忘れました。ごめんなさい)。この日の豆はパナマ。ポットサービスで390円。たっぷりゆっくりコーヒーが楽しめるのがありがたい。

その一杯めを注いでもらって、まず香りをかぐ。この香りがすばらしかった。なんというか、強烈にノスタルジーを感じさせる匂いだった。中学生くらいの自分、母親を真似してコーヒーを飲み始めた時の記憶を思い起こさせるというか。

そのノスタルジーに浸りながら一口目をすする。「ああ、本来日本人のコーヒーってこうだったんだな」という滑らかでまろやかな味が広がる。苦味は控えめで、へんなたとえだけど、口の中で溶けるような味わいがある。もちろん、ポットサービスだから一杯めは薄く出してもらっている。それが二杯、三杯と飲むのにしたがって、だんだんしっかりしたコクと苦味が出てくる。

この苦味がまた、水彩画的な苦味というか、角が取れた苦味でおいしかった。いかにふだん自分がスターバックスのシャープな味に馴らされているか、いかにスターバックスのコーヒーがマッチョな味なのかを思い知った。絵画に喩えると、スターバックスはシルクスクリーンである。

Vfsh0316 ついでにパウンドケーキも頼む。こちらもお店の手作りメニュー。表面のアイシングの下に、マーマレード的な柑橘が乗っかっていて、しっかり甘いけれどくどくはない。コーヒーによく合う。

写真はないけど、奥さんが頼んだのはブルーベリーのチーズケーキ。こちらは甘さ控えめで、チーズの本格的なコクが前面に出された大人っぽい味。どちらもおいしかった。

あまりに感激したので、お店の豆を二種類ほど、250グラムずつ買ってきた。ついでにお店のオリジナルの保存用缶も。こちらもかわいいデザインなのだがあいにく画像はありません。すいません。

この「伊東屋珈琲」さん、豆の通販もしているというから、ちょっと今後もお世話になりたいお店である。片道1時間半は長いといえば長いけど、それでもえっちらおっちら出かけよう、と思う。

いやはや、どこにでもこういう突き抜けたお店というのはあって、片田舎でも世界に視野を広げて活動しているんだなあ、と感激した一日だった。

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うりずんブレイク

表題のとおりである。若葉萌えいづる初夏(うりずん)の候、夫婦して某TVドラマにはまっている。今頃?というなかれ、毎週月曜深夜に数回分「一挙放送」をしているんだからしかたないじゃないか。

そもそもこの都並、ほんとうはアメリカンTVドラマがあまり好きではない。古くは『ツイン・ピークス』『Xファイル』あたりから始まって、『アリーmyラヴ』とか『フレンズ』とか『セックス・アンド・ザ・シティ』とか、『24』とか『LOST』とか、どのシリーズもまともに見たことがない。

理由は簡単で、この手の流行モノに敏感でない都並にとっては、自分のところにまで「はやってるよ」という情報が届くころにはだいぶ時間がかかる。そのためその頃にはもうエピソード数が溜まりすぎていて、「今から一から見てもなあ」と絶望的な気分になってしまうからである。

それに、いちいち2TAYAまで行って一本ずつ借りるのもめんどうくさいし、毎回数百円ずつ払うのも癪だ。万が一時間がなくて見逃したら延滞料金も発生するし…などと考え始めたらもうどうでもよくなってくる。

しかしこのドラマ嫌いは、これだけのことであって、逆に言えば、お金も発生しないで一時にわっと全部観られるのなら別にやぶさかではない、ということなのである。

そんなわけで、『プリズン・ブレイク』をいまさらながら観ております。うちの兄弟は兄も弟も 『LOST』にはまっているとのことでしたが、彼らと話題を合わせることもあたわないまま、別のドラマに邁進しています。

いやあ、面白いね。毎回毎回、クリフハンガー型プロットの展開がよく練られていて飽きないし、同じ刑務所ものでも『ジョジョの奇妙な冒険』ほどむりやりこじつけな感じもしないし、個々のキャラクターが立っていて魅力的だし…というようなことはすでにもっと熱心なファンの方が書きつくっていらっしゃるだろうのでここまでにする。

ともかく、このために朝4時まで起きているわけだ。

その他の近況。

昨晩の夕食。近所の輸入食材も扱うスーパーでなぜか1パック198円だった鯖を煮付けにしたものと小松菜の煮浸し、それから雑穀ごはんと「冷や汁」。

この「冷や汁」も同じスーパーで購入したものだが、店内に宮崎県名産コーナーができていて、さすが東国原知事、「宮崎のセールスマン」を自任するだけのことはある、と思って思わず購入させていただいた(併せて、取り立てて似てもいなければかわいくもない似顔絵つきのはちみつ日向夏ドリンクも購入)。

とはいえ、だしストである都並は当然「冷や汁」を知らなかったわけではない。宮崎の名物だということも知っていて、奥さんに何度か「作ってみて」とオーダーしたこともあった。ところが「冷たい味噌汁なんて」と意に介してもらえていなかったのである。

それが今回、簡単に作れる「もと」があったので、「これなら」と作ってもらえることになったというわけである。調理法は簡単で、火をまったく使わず、豆腐ときゅうりとねぎと大葉を刻んで入れるだけ。

これが、正直うまかった。今回購入した「もと」は、ほのかに梅の香りもして、とってもふくよかな味わいなのである。作り方には豆腐1/4丁とあるのを、「ええい」と一丁丸々入れてみたが、それでもつるんと食べられる。暑い夏に、食欲はないけど体力がつけたい、と思ったらぴったりのメニューであろう。さすが南国。よく考えられていると思う。正直、この夏全国的に「冷や汁」ブームが来るんじゃないか。地球温暖化も歯止めが利かないし。

Vfsh0184 閑話休題。近所のコンビニに、スターバックス・ディスカバリーズの二匹目のどじょうを狙ってか(そもそもマウントレーニアがコンビニ・ベバレッジでは全ての先駆けではあるんだが)、タリーズの名を冠したものを見つけたので飲んでみた(以前からあったらごめんなさい)。スタバのは加糖・牛乳入りのものしかないのに対して、画像のものは無糖ブラックであるというのも心を惹かれた理由である。

が、これが、なんとも不思議な味であった。口に入れた瞬間は、アイス・コーヒー党なら皆が知っている、「さして冷たいドリンクに力を入れていないパティスリーや洋食屋で出てくるパックの水臭いアイスコーヒー」の独特の味がして、「ええー、タリーズと名乗っているのに」と正直げんなりするのだが、後味の苦味に少しリアルな豆の味が残るのである。それがさわやかで、なんとなく許せなくもないな、と思ってしまう。スタバより数十円安いのも好感が持てる。また買ってもいいかな、と思う。

このタリーズのみならず、僕が子供のころはパックや缶の無糖ブラック・アイスコーヒーなんて、おおよそ本当のコーヒーとは似ても似つかない珍妙な味だったけれど、最近のものは技術改良でおいしくなっているんですね。加糖の缶コーヒーは体に良くないのでさすがに飲まなくなったのだけれど、ブラックだけはいまだに時々飲んでいて、新製品を試してみるたびに、いつもほんの少しだけ「おっ」と思わされている気がします。

追記:ようやく研究室にマイPCが届きました。早速このブログを研究室から更新しています。ついでにネットで「MARVEL 3Age」のゴーストライダー(画像参照)を探したけど、どこにも売っていません。「トイザらス」とかまめに巡るしかないのだろうか。それから、コンボイ司令官も今朝届きました。帰ったら早速開けてみます。

3ageghost

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おでん会議

日曜日の話。

日曜日は、実兄とそのカノジョ、ならびに実弟を招いて我が家でおでんを食べ、ビールをしこたま飲んでへべれけになっていた。正月に続いて、兄弟三人揃ったいきおいでべろべろになるという悪い酒の見本のような夜だった。

おでんといえば、決して高貴な生まれではない我が兄弟の間では、かなりロウブロウかつワイルドな調理方法によって作られる料理である。まずもって誰も正確なレシピなどは覚えていない。唯一理解されている手順は、といえば、

①適当にスーパーで見繕った具材を

②目分量で調整した煮汁でひたすら煮込む

というだけである。

さらにその煮汁にも、だしのもとを使うのは当たり前、そればかりでなくコンソメ(固形)とかチキンブイヨンとか邪道なものもどばどば入れる。

そうすると正直、煮込み前のスタートラインでは煮汁が嗅いだこともないような不思議な匂いになっているのだが、勇気を持ってそのまま何時間か煮込んでいけば、そのうちに自然と具材からだしが出てきて、気がつけばしっかりおでんの味になっている、という食べ物である。

ところが今回のおでんは、だしスト党首(僕)もびっくりの生粋のだしストである奥さんが、昆布と削り節だけでしっかり作った原理主義的おでんであった。しかも奥さんは、だしをとる段階ですでに

①昆布を水で戻す

②沸騰させてかつおだしをとる

③さらに追いがつお

という手順をきちんと踏んでいた。

そんなわけで今回は、出だしのだしの段階からいいにおいがキッチン中に充満するという、言ってみれば全然生まれも育ちも違うお上品なおでんさんであった。

このおでんさんのほか、菜の花のごま和え、水菜とお揚げの煮びたし、ネギの豚ロール(刻みネギを下味をつけて豚肉で巻き、照り焼きにしたもの)がテーブルに並んだ。全て奥さんの手製である。誠に頭が下がる思いである。

これを肴にビールをがんがん飲む。兄弟3人ともビールが大好きである。が、ふだん飲まないのですぐに酔っ払う。結果、酔っ払って他愛もないことでくだを巻く。といういつものパターンの飲みに突入。

…ということで、関係者諸氏には真に申し訳ありませんでした。僕自身は実に楽しくお酒を飲みましたが、もし失礼な言動等ございましたら、酔っ払いのこととて何卒御容赦ください。

追記:コーヒー党の我が家にカフェ・バーンホーフのコーヒー豆を持ってきてくださったカノジョさんもありがとうございました。おいしくいただいております。渋みが少ない飲みやすいコーヒーでとてもおいしいです。

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おじさんはシールを集める

この一両日の備忘録(ちなみに忘備録でも間違いじゃないそうです。広辞苑に乗ってました)。

日曜日はお父さんお母さんの結婚記念日で、奥さんはお祝いに前日ロールケーキを焼いた。それを一切れずつ、というのが朝ごはんだった。今回はクリスマスの時より生地の焼きが足りなかった、と奥さんは悔しがっていたが、味は前と変わらず美味。コーヒーがよく合う。

昼過ぎに夫婦揃っておでかけ(うちはこんなことばっかりしてるのだけども)。朝ごはんがケーキだったのに 遅いお昼はCOCON烏丸オーバカナル(ココンの建物の中にオープン・カフェを作ってしまっているけったいと言えばけったいな純フランス風カフェ)でフレンチ・フライを頼んでしまう。少し揚げ過ぎの感のある茶色いポテトが山盛りで出てきて面食らう。それをケチャップとマスタードをつけてせっせと食す。

その後、本屋に行き雑誌を買い、久しぶりにCDを買いたくなったので、タワーレコードに行ってCDを見繕う。

①オーヴァー・プロデュースでなく

②ちゃんとプレイヤビリティを感じられて

③あまりへヴィでない音楽を

と思って色々試聴していたら、ノラ・ジョーンズの新譜にたどり着いてしまった。確かに条件には当てはまっているのだが、なんだか不本意だ。

ちなみにジャケットが特別版と二通りあって、DVDつきのヴァージョンの方がイラストがゴスかわいかったのだが、DVDは要らないので通常版を買う。これも不本意だ。ついでにいえばこれでノラ・ジョーンズは1stから計三枚、全部持っていることになる。不本意だ。今回しかも、1stと2ndをセットにした廉価版も出ていた。実に不本意だ(いや、けっこうこの買い物には納得しています)。

その後、スターバックスに行って毎朝の豆の補充。恥ずかしながらコーヒー・パスポート(ここのページの右上参照。豆の種類が色々あって、一種類買うごとにパッケージのラベルと共通のシールをくれるようになっている。それを集めて貼るシール帳)のシールを集めている。それが今回、「シェイド・グロウン・メキシコ」を購入してラテン・アメリカの豆を全種制覇。シール帳のページが結構いっぱいになる。少しうれしい。

しかしながらこのコーヒー・パスポート、なかなか曲者で、コンプリートは至難の業であろうと思う。というのは、うちではエスプレッソよりもふつうに入れるドリップ・コーヒーが多いので、エスプレッソに適した深煎りのBOLDやEXTRA BOLDの豆はほとんど試せない。だからシール帳のその部分はいつまでも空いたままだ。

さらに、スターバックスは期間限定でつぎつぎ新種の豆を販売してくる。期間限定となるとついつい試したくなって買ってしまう。このパスポートは、にくいことに、この期間限定種用の白紙のページももちろん用意していて、そこにシールを貼ることはできるのだ。こういうものばっかり買っていくと、定番種のシールはもちろんたまらない。

さらにたちの悪いことには、シールをたとえコンプできるとしても、「いっせーのせ」で飲み比べているわけではないので、色々色気を出して買ってみたところで、ひとつひとつの豆の味の違いが、記憶の中でどんどんあいまいになっていく、という問題がある。さらに数を試せば試すほど、その混乱には拍車がかけられることになる。そうなるともはや味の違いよりも、数を試すことが自己目的化せざるを得ない。

そんなわけで、古い豆と新しい豆の入れ替え期がやばい。正直言って、いつ変わったかすらも覚束ないときがあるのである。さりげなく奥さんに「今日から新しい豆?」と訊いてみても、「ううん、まだ前の豆よ」とさらっと交わされることが度々ある。それでも僕は、今後もシールを集めることをやめはしないだろう。なぜか?「スターバックスの豆は全部飲んだことあるけど、○○が僕は好きだな」と誰かに言えるようになってみたいのである。

話は戻って、夕食は、一日遅れの巻き寿司だった。「まるかぶり」というやつである。そもそもこの「まるかぶり」、節分に恵方を向いて、無言で食べきる、というのが正式なしきたりらしいが、もはや一日遅れでもあるし、食べやすいように奥さんに切ってもらってしまった。去年までは、独り暮らしだったこともあり、なんとなくしきたりを守って食べていたのだが、こういうことに無頓着に生きることも大人として必要だろう。などといいつつ、一切れだけ奥さんにそっぽ向いて、恵方を向いて食べた。

食後のデザートはプチメックのマロン・プディング。しっちゃかめっちゃかな食生活の休日であった。

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授業終わり/年末年始モード突入

この月・火で年内の授業が終わった。あちこちで去り際に「よいお年を」と言ってきた。さあ、これからいよいよついに年末年始モードに突入である。年末年始と書いて「ぼういんぼうしょく」と呼ぶあのシーズンの始まりである。

今日は、義兄弟と呼び合う高校の時以来の仲良しが久しぶりに集まって、大津で忘年会。ベルギー・ビールのおいしい店とのことで今から楽しみである。

この二日間の行状。

月曜日は大阪某所で英語の講義。中間テスト代わりに英作文を課したら、みんなとてもよく書いてきてくれて感動する。クリスマスだったので「これはいいプレゼントです」と言って別れる。

お昼は梅田でサブウェイ。それから鰤走(このブログでは師走をこう書きます)の梅田の街を、当てもなくぶらぶらしてしまう。ナイキやらアディダスのショップに行って、冬物を見たり、スターバックスで『長いお別れ』を読んだりする。

夕方帰って来て、夜は塩鮭とキャベツともやしの炒め物と山菜の炊き込みご飯。

夜は奥さんと、これまたクリスマスがらみで借りてきたDVD『ロッタちゃんはじめてのおつかい』を観る。『ヘイフラワー…』と構造的に似ている部分があるが、どちらも子供の心理を巧みに表現しているので感心する。

火曜日は日中、来年度の教科書選びを進める。が遅々として進まず。クリスマスが終わると自動的に頭が年末年始モードに突入する構造になっているようだ。

しかたないので、公開中に観られなかったジャームッシュの『ブロークン・フラワーズ』を観る。期待していなかったのだが、なかなかどうしてジャームッシュの本来の芸風が生きていて楽しく観れる。以降感想。

★★★

ジャームッシュといえば、デビュー作以来一貫して、ハリウッド式の目標指向型主人公による因果律のプロットを逸脱する試みを繰り返してきた「作家」である。

『ストレンジャー・ザン・パラダイス』では三人組の行動の目標はない。『ダウン・バイ・ロー』では脱獄の追っ手はかからない。『ミステリー・トレイン』『ナイト・オン・ザ・プラネット』では2時間の物語という形式をオムニバスで逸脱した。『デッドマン』では追っ手から逃げようが逃げようまいが、何をしようがウィリアム・ブレイクは死ぬ運命だ。『ゴースト・ドッグ』の目標もまた、周囲の環境とかみ合わない。彼はギャングの世界で武士道を追求し、場違いな死を迎える。

『ブロークン・フラワーズ』でもジャームッシュは、「手紙の差出人を探す」という目標指向型の行動を脱臼させるのに成功している。差出人は最後まで分からないし、息子にも出会うことはない。ただ、一連の過去への旅が終わった後で、我々観客はドン・ジョンストン(ビル・マーレイ)とともに現在の真っ只中に取り残されるだけだ。ジャームッシュはここでは、『デッドマン』で試みたのと同様に、主人公の行動の外的な結果ではなく、内的な変化を共に経験する物語を申し出ているのだ(この意味で彼の作品は小津の『東京物語』に似ている)。

結末の360度回転ショットで我々が味わう感覚は、『ストレンジャー・ザン・パラダイス』の結末でばらばらになってしまった三人組を観た時の感覚に少し似ている。しかし今回ジャームッシュは、あの三人組よりも重たく長い過去を主人公に背負わせる。その過去を引き摺りながら現在に取り残されるのは、はるかに強烈な体験だ。

今回、ファンにとってはうれしいのは、仏頂面の演技や、シーンとシーンの間の黒味など、『ストレンジャー…』の手法にジャームッシュが部分的に再帰していることである。黒味つなぎの手法は、ニコラス・レイがジャームッシュに教えたことの一つ、「とにかくシーンの意味を考え抜け。それをつなげれば物語はできる」という教訓を思い出させる。この作品でもまさにそんなふうにして作品はできている。

★★★

以上感想終わり。夕方出かけ、スターバックスで豆の買い足し。家のクリスマス・ブレンドがもう切れているのだ。京都駅ポルタ店のバイトの女の子に乗せられて、いつもより高い(普通1300円のところ1900円)”年末年始限定の”「グアテマラ・カシ・シエロ」という豆を買ってしまう。年末年始だし、一年のはじめにちょっと奮発するか、という消費者の心理を利用する巧みな商戦に見事にひっかかってしまう。「カシ・シエロ」とは「ほぼ天国」という意味だそう。

いや、しかし、今飲みながらこれを書いていますが、この豆はおいしいです。クリスマス・ブレンドも独特の華やかさと甘みがあったけど、この豆はしっかりした中にさわやかなコクがあり、香りがとてもいいです。スターバックスのアフリカ系の豆が好きな人にオススメです。あんまりおいしいんでもう一杯入れようかな。

京都駅からJRに乗って大阪へ。駅そばのソフマップで、年賀状印刷で切れてしまったEPSONのプリンタのインクを買い足す。これが6000円もして驚く。はずみでDVD-RをCPRM対応のとそうでないのと10枚ずつ買い、1万円近い買い物をしてしまう。

その後大阪で授業(今日は某大学のK先生の忘年会にご招待いただいていたが、このためにお断りした。気を悪くされていないといいが。でも、授業はかんたんに休講にはできない)。

鰤走なのにすごい雨。行く道すがら、ツタヤ梅田堂山店に立ち寄り、借りていたDVDを返却する。出口のところで、思いがけず見たことのある黒人青年を見かける。ドリューであった。声をかけようと思ったが、そんなに時間もなかったので止めた。久々に見かけたドリューは、スーツをぱりっと着こなし、真面目そうな顔つきで店に入っていった。かつての落ち着かない感じはもうなかった。大阪に、そしてニューヨークから大阪くんだりまで来てしまった自分の人生に、それなりに順応しようとしているのだろう。しかしどこか去勢されたような、妙な生気のなさも感じた。ストレスも多いのだろう。時間があれば少し立ち話をするところだったが、そこまでの縁ではないかもしれない。

さらに道すがら、ホームレスが車道のゼブラゾーンで寝ていたので、これはいくらなんでも、と思い通報する。もし轢いてしまったりしたら、運転手がかわいそうだ。

帰りの阪急の中では、ブラッド・メルドーを聴きながら『長いお別れ』の続きを読む。フィリップ・マーロウをはじめ、誰も彼も他人に無礼な振る舞いをしてはあちこち角を立てて回る行動原理が理解できないところもある。マーロウと来たら、聞き込み先でさんざん医者に対して暴言を吐き、看護婦の料金請求を無視したりした挙句、「医者にこんな態度をとるのはまちがいだ」と地の文で吐露したりするからお茶目。訳も、「うーん、どうなのかな」と思うところはある。人物の台詞のつながりがよく飲み込めないことが多いのだ。が、ミステリは面白い。

その阪急の中に、ジャバ・ザ・ハット級の巨漢女性二人組が十三から乗ってきてびっくりする。おまけに、彼女らと来たら、おそろいで濃厚な紫のタータン・チェックのピーコート(ヨーロッパの寝台車両のブランケットみたいな柄だ)を着ているのである。まるでコメディ映画の登場人物みたいだ。世の中にはいろんな人がいるものだと実感する。

10時半ごろ帰って来て夕食。豚バラとなすの炒め物、卵スープ、鶏の唐揚げ南蛮風。すこしテレビを観て、お風呂に入って寝る。

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クリスマスの買い物

これを書いているのは金曜日だが、水曜日のできごと。

長々と書き続けている論文仕事が一段落したので(1st Draftの完成。450枚くらい)、仕事帰りの奥さんといっしょに四条烏丸の大丸まで買い物に行く。

買い物リストは次の通り。

1)奥さんの友達、Iちゃんの出産(男の子)のお祝い

2)奥さんの友達、Kちゃんのお子さん(1歳、女の子)へのプレゼント(今度遊びに行くので)

3)寒くなってきたので鰤彦用手袋

4)その他クリスマスの買い物

クリスマスの時期に百貨店に来るのは、いくつになっても、資本主義社会に条件付けされているなあと思いつつも、やっぱりウキウキするものだなあ。

おまけに、上記のように近頃では僕も、満を持して、というか一億総晩婚時代の例に漏れず遅すぎる感すらあるのだが、プレゼントを贈る側の世代に入ってきた。

これまでは若者リーグのベテラン選手(今は戦力外ですが)として、ガールフレンド(今の奥さん)とイルミネーションを観に行ったり、気合の入ったプレゼントを贈り合ったり、レストランのディナーを予約したり、ホテルをとったりしてきた。バブリーでひかれそうだが全部本当にやっていたのだ。

でも今年は二人ともなんだかそこまでの気合はなくて、奥さんと「このお家でクリスマスは今年一回しかないし、うちでお祝いしようか」と話している。土台今からお店やホテルの予約もできないし。今年はこじんまりクリスマスに路線変更である。

その代わりに、いろんな人にプレゼントを贈るきっかけが今年はたくさんあって、そうか、二人以外の誰かにプレゼントを贈ることがクリスマスのメイン・アクティヴィティになりつつあるんだなあ、と実感もひとしおである。宇宙船地球号の新メンバーの何人かにプレゼントを贈れるのは、ベテラン乗組員の証であり誉れだと思う…とはいえ、まだまだ自分のプレゼントも欲しいですけど。

色々大丸の子供服&おもちゃのフロアを見て回って、結局買い物は以下の通り。

1)ベベの子供服&前かけのセット。クラシックでシンプルな感じのロンパース。

2)イタリアの子供用品専門ブランドSeviの引き車。Prodottog_351

子供のおもちゃなんて、何歳くらいにどういうものがいいのかもうひとつよく分からないのだけど(パッケージにだいたい対象年齢も書いてありますが)、売り子のお姉さんが「1歳くらいなら引き車がいいですよ」といったのでこれにする。車軸が曲げてあって、引っ張るとひょこひょこと動く仕組み。ここのブランドは、インターネットで調べるとけっこうな老舗というか大手のようだ。

3)色々悩んだけど、ラコステのニットのもの。Vfsh0081

カーキにオレンジのラインがいい感じ。画像では分かりづらいがワニさんのピンポイントも手首のところにちゃんと入っている。僕は人間としての器も小さいが手も小さいので、フリーサイズの手袋を買うと必ず小指と親指の先が余ってしまう。しかしこれはがまんするしかない。

この日は手袋なしで出かけて手がかじかんだので、帰りにさっそく着用。なかなかよい。

4)その他の買い物。Vfsh0077

こちらもイタリアのトイ・ブランドTrudiの、テディベア。ここのぬいぐるみは、大丸にワンコーナーあるのだが、レアな動物のぬいぐるみが多くて、いつも心を惹かれてしまう。コアラとかサイとかバッファローとかてんとう虫とかカエルとか、ふつうぬいぐるみにしないようなチョイスが普通にあるのだ。

でも今回は、クリスマスらしく赤いニット帽とマフラーをしたテディベア。クリスマスの飾り付け代わりに購入(春には引っ越すので今年はもうツリーを出さないでおこう、と奥さんと決め、そのかわりに細々としたものでクリスマスの飾り付けをすることにした。そのうちの補強要員としてこいつを連れてきた)。名前を「くまのすけ」と名づける。苗字は佐々木か。ちなみにイングリッシュ・ネームは「エリック・くまぷとん」。

そのほかの買い物。こんな感じです。

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